医療用特殊寝台

分野
放射線治療
放射線医療において、精密な治療計画に基づいた患者、患部の姿勢、位置を治療装置上で再現するために多機能、角度、位置を変更可能な多軸動作する患者・患部固定システムを開発しました。特に簡単に変形する乳房をターゲットとした陽子線治療台、最先端の中性子線治療に対応した位置決め・固定システムを、医療機関と共同開発しています。

こんな課題を解決します

  • 照射治療計画に従って、最適な角度で照射する

  • 診断装置上の姿勢と、放射線治療時の姿勢を精密に一致させる

  • 患者様の姿勢を保持したまま装置間を自在に移動できる

特長

特長1

多軸多関節照射台

照射計画に従い、患者様の位置と姿勢をあらかじめ定めた動作プログラムに従って自動的に動作します。事前の軌跡制御及び万が一のタッチセンサなど、多重の患者様安全システムを有しています。また、診断から照射まで患者様の姿勢を精度よく保持し、照射精度の向上に貢献いたします。この装置例では、2つのモーターを搭載したクロスリンク機構により、上下ストロークと耐荷重を両立し、コンパクトな装置を実現いたしました。

多軸多関節照射台
特長2

陽子線用乳がん治療用位置決めシステム

放射線治療において、患者治療部位の診断にはMRIやCTといった診断装置が使われますが、診断装置上の患者様姿勢と、放射線治療時の患者姿勢とを、精密に一致させる場合があります。弊社は患者様を一定の姿勢に保持したまま、MRI/CTと治療寝台とを患者様にご負担なく移動を可能とし、治療ステップ毎の位置姿勢精度を担保する要素技術を構築しております。当社独自の、自在にカスタマイズ可能な固定具を用いて、極力ご負担なく患者様を特殊天板上に固定し、患者の体位を最適に保つ体位変換装置に導きます。

陽子線用乳がん治療用位置決めシステム
特長3

カーボンカウチ/樹脂製カウチ
及び専用ストレッチャ

画像診断から放射線照射治療まで対応し、ニーズに応じて材料を選択し、また吸引クッションとの篏合等、自在に機能/形状を設計製造することができます。患者様の姿勢を保持したまま装置間を自在に移動できる、ストレッチャーシステムを構築できます。また画像診断装置の座標マーカーをカウチ内に設置し、より精密な患部の位置診断に寄与する機能を実装することができます。

カーボンカウチ/樹脂製カウチ及び専用ストレッチャ

自在にカスタマイズ可能な独自の固定具

【体位変換装置】
この例では重要臓器の放射線被ばくを避けるため、患者様乳房を自然と体幹から離すように患者様体位を反転し、この姿勢にて患者様乳房を固定し、最適かつ再現性のよい患部固定を実現いたしました。

【自走式天板を用いたストレッチャーシステム】
天板を診断装置、治療装置に移動位置決めするストレッチャーシステム技術を有しています。ストレッチャー全体を非磁性材で構成し、MRIにも対応できます。自走式天板を用いたストレッチャーシステムは姿勢固定を保持した患者様を移動、任意の装置上に導きます。装置への移載は長辺側からも短辺側からも可能です。次に診断装置と同じ姿勢のまま天板ごと放射線治療台へ移動いたします。

【装置寸法一覧】

技術:【患者固定技術、治療姿勢制御、耐放射線設計、薬機法対応】

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